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2026年8月6日木曜日

【ホンダ決算・投資戦略】純利益4,509億円でも飛びつき買いは注意!高配当株としての魅力を分析🚗📈

 


結論:長期投資なら「押し目を分散して買う」戦略が適し

ています

ホンダの2027年3月期第1四半期決算は、営業利益が四半期として過去最高となる好決

算でした。

ただし、今回の利益には円安効果や前年に計上したEV関連損失の反動も含まれています。

そのため、「純利益が2倍以上になったから株価も2倍になる」と考えるのは危険です。

2026年8月6日の株価1,635.5円は、配当利回り4.28%、PBR0.52倍という点では魅力的

です。一方、通期予想EPSに対するPERは約16倍で、利益基準では極端な割安株とは

いえません。

私なら次の方針を基本にします。

1,600円台で少額購入し、1,500円前後、1,400円台と下がるごとに買い増す

「3回程度の分散投資」が有効です。


ホンダの第1四半期決算はどれほど良かったのか

項目

2027年3月期1Q

前年同期比

売上収益

6兆615億円

+13.5%

営業利益

5,307億円

+117.4%

税引前利益

6,050億円

+107.0%

親会社帰属四半期利益

4,509億円

+129.3%

営業利益率

8.8%

+4.2ポイント

ホンダが公式に「過去最高」と説明しているのは、四半期の営業利益5,307億円です。

純利益も4,509億円と非常に高い水準ですが、「純利益の過去最高」とは分けて理解す

るのが正確です。

営業利益の中身も改善しています。

  • 二輪事業:2,339億円

  • 四輪事業:1,921億円

  • 金融サービス事業:1,058億円

  • その他事業:11億円の赤字

特に二輪事業は営業利益率20.5%を記録し、営業利益と利益率の両方で四半期最高とな

りました。インドやブラジルなどで販売が伸びています。

四輪事業も、前年同期の296億円の赤字から1,921億円の黒字に転換し、営業利益率は5.0%

まで回復しました。ホンダ2027年3月期第1四半期決算資料


好決算をそのまま年間換算してはいけない理由

今回、最も注意したいのが「第1四半期の利益進捗率」です。

ホンダの通期予想は以下のとおりです。

項目

第1四半期実績

通期会社予想

進捗率

営業利益

5,307億円

6,500億円

約81.6%

親会社帰属利益

4,509億円

4,000億円

約112.7%

第1四半期の純利益だけで、すでに通期予想を上回っています。

これは一見すると「さらなる上方修正が期待できる」と考えられます。しかし、会社は

今後、電動化戦略の見直しによる5,200億円の損失を見込んでいます。

つまり、4~6月期の好調な利益の多くが、そのまま最終利益として残るわけではありません。

通期では次の構造になっています。

  • EV関連損失を除く調整後営業利益:1兆1,700億円

  • EV戦略見直しに伴う損失:マイナス5,200億円

  • 最終的な営業利益予想:6,500億円

「本業は好調だが、EV戦略修正の後始末が大きい」というのが現在のホンダです。


ホンダ株の5つの買い材料

1.二輪事業が強力な利益源🏍️

ホンダ最大の強みは、世界トップクラスの二輪事業です。

第1四半期の二輪販売は前年同期比10.1%増の566万3,000台。営業利益率20.5%は、

製造業として非常に高い水準です。

特にインド、ブラジル、東南アジアなどでは、二輪車が生活に欠かせない移動手段です。

自動車より購入価格が安いため、中間所得層の拡大を取り込めます。

四輪メーカーとしてだけでなく、「世界の二輪需要の成長株」として評価できる点がホンダ

の魅力です。

2.四輪事業が黒字転換🚗

四輪事業は前年同期の赤字から1,921億円の黒字へ回復しました。

北米販売の増加、為替の円安効果、前年のEV関連損失がなくなったことなどが寄与し

ています。

ただし、利益率5.0%は二輪事業と比べれば低く、今後は5%台を安定して維持できるか

が重要です。

3.配当利回り4%台💰

年間配当予想は1株70円です。

株価1,635.5円の場合、

70円÷1,635.5円×100=約4.28%

100株を約16万3,550円で購入すると、税引き前の年間配当金は7,000円です。

さらにホンダは、DOE(株主資本配当率)3%を目安に、安定的・継続的な配当を目指し

ています。利益が一時的に減少しても、配当を維持しやすい方針です。

4.PBR0.52倍は資産面で割安

BPSは約3,175円、株価は約1,636円なので、PBRは約0.52倍です。

株価が1株当たり純資産の半分程度しか評価されていません。EV投資、四輪の低収益性

、中国事業などへの不安が織り込まれているためです。

事業再編によって資本効率が改善すれば、PBRが0.7倍、0.8倍へ修正される余地があります。

5.EV一辺倒からHV重視への転換

EV市場の成長が想定より鈍化するなか、ホンダはハイブリッド車へ経営資源を振り向けています。

巨額損失の計上は痛手ですが、需要が弱いEVへ投資を続けるより、得意分野である

エンジン、ハイブリッド、二輪へ資源を集中する判断には合理性があります。


注意したい6つのリスク

1.円高になると利益が減りやすい

今回の通期上方修正は、為替前提を1ドル145円から155円へ変更したことが大きな

理由です。会社は為替効果だけで調整後営業利益を1,700億円引き上げています。

したがって、1ドル140円台まで円高が進めば、現在の上方修正分が縮小する可能性が

あります。

今回の最高益は、事業改善だけでなく円安の追い風も受けた利益です。

2.EV関連損失5,200億円

北米EVモデルの開発・投入中止などに伴い、今期は5,200億円の損失を見込んでいます。

取引先との協議や設備の処理方法によって、追加費用が発生する可能性も残ります。

3.通期PERは約16倍

PBR0.52倍だけを見ると非常に安く感じますが、会社予想EPSは約102円です。

1,635.5円÷102円=約16倍

自動車株としてPER16倍は、必ずしも大幅な割安水準ではありません。今期利益がEV損失

で押し下げられている特殊要因はあるものの、「PBRだけで割安と判断しない」ことが大切です。

4.配当性向が一時的に高い

年間配当70円に対して予想EPSは約102円なので、単純計算の配当性向は約69%です。

70円÷102円×100=約68.6%

今期は特殊損失で純利益が抑えられるため、一時的に高い配当性向となります。DOE方

式によって配当の安定性は期待できますが、今後の利益回復が遅れる場合は注意が必要です。

5.中国市場の苦戦

中国では現地EVメーカーとの競争が激しく、日系自動車メーカー全体が販売面で苦

戦しています。

北米だけでなく、中国事業の縮小や再編がどこまで進むかも中長期的な課題です。

6.関税・熊本地震・品質関連費用

米国の関税政策、原材料価格、リコールなどの品質関連費用に加え、熊本地震による国

内工場の生産休止も今後の業績に影響する可能性があります。


株価水準別の投資戦略

年間配当70円が維持される前提では、株価ごとの配当利回りは次のようになります。

株価

配当利回り

投資判断の目安

1,700円

4.12%

高値追いに注意

1,635円

4.28%

少額購入なら検討可能

1,550円

4.52%

第1回の買い候補

1,500円

4.67%

長期投資で魅力上昇

1,400円

5.00%

有力な買い増し水準

1,300円

5.38%

業績悪化理由を確認して積極検討

年初来高値は1,722円です。現在の1,635.5円は高値まで約5%しかなく、決算直後に全額

を投じる場面ではないと考えます。


私ならこのように分散購入します

仮に300株を最終目標とする場合は、次のように分けます。

  • 1,600~1,650円:100株

  • 1,480~1,550円:100株

  • 1,350~1,450円:100株

現在価格でまず100株を保有すれば、上昇した場合に完全な買い逃しを避けられます。一方、

円高や市場全体の下落で株価が下がった場合には、取得単価を引き下げられます。

一度に300株を買うより、決算ごとに四輪利益率やEV損失を確認しながら買う方が安全です。

新NISAで購入する場合も、高配当株だからとホンダ1社に集中せず、自動車株をポートフォ

リオ全体の5~10%程度に抑えるのが無難です。


今後の決算で確認したいポイント

次回以降は、売上や純利益だけでなく以下を確認してください。

  1. 四輪事業の営業利益率が5%以上を維持できるか

  2. 二輪事業の利益率20%前後が続くか

  3. EV関連損失が5,200億円から拡大しないか

  4. 為替前提155円に対して実際のドル円がどう動くか

  5. 年間配当70円が維持されるか

  6. 中国販売の減少が止まるか

  7. 調整後営業利益1兆1,700億円を達成できるか

  8. 自社株買いや政策保有株の売却が進むか

総合評価

評価項目

判断

決算内容

★★★★★

配当利回り

★★★★☆

資産面の割安度

★★★★★

利益面の割安度

★★★☆☆

成長性

★★★☆☆

業績の安定性

★★★☆☆

長期保有適性

★★★★☆

ホンダ株は、短期間で大きな値上がりを狙う成長株というより、4%台の配当を受け取り

ながら、四輪事業の収益回復とEV損失の解消を待つ「高配当・資産割安株」と考えるの

が適切です。

今回の決算は明確に好材料ですが、第1四半期の利益を単純に4倍して評価することはで

ません。現在の1,600円台では少額にとどめ、円高や全体相場の調整で1,500円前後まで下が

れば買い増す戦略が、長期投資には向いていると判断します。

※株価と指標は2026年8月6日終値付近を基準としています。投資判断はご自身の資金計

画とリスク許容度に合わせてください。



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